[レポート] Build a vehicle insights assistant with AWS IoT and Amazon Q #AUT304-R1
製造ビジネステクノロジー部の新澤です。
ビルダーズセッションに参加した内容の紹介と感想についてレポートします。
セッション情報
タイトル
- AUT304-R1 | Build a vehicle insights assistant with AWS IoT and Amazon Q [REPEAT]
セッションタイプ
- Builder's session
セッション概要
In this interactive session, use AWS IoT to ingest vehicle data and then use Amazon Q to build a conversational generative AI–powered assistant that helps analyze the data using natural language queries and responses. Ask questions about the data like “Which vehicles have a low battery charge?” or “What are average vehicle speeds in the morning versus evening?” Learn how you can use Amazon Q to explore advanced querying and analysis capabilities like filtering, aggregations, and anomaly detection, and discover how Amazon Q can help you fine-tune your data collection campaigns or maintenance schedules based on collected data. You must bring your laptop to participate.
このインタラクティブなセッションでは、AWS IoTを使用して車両データをインジェストし、Amazon Qを使用して、自然言語のクエリと応答を使用してデータの分析を支援する会話型生成AI搭載アシスタントを構築します。「バッテリーの充電が少ない車両は?「や 」朝と夕方の平均車両速度は?"など、データについて質問してみましょう。Amazon Qを使用して、フィルタリング、集計、異常検知などの高度なクエリおよび分析機能をどのように利用できるかを学び、収集したデータに基づいてデータ収集キャンペーンやメンテナンススケジュールを微調整する際にAmazon Qがどのように役立つかを発見してください。参加にはノートパソコンの持参が必要です。
セッション内容
本セッションでは、下図のような構成の環境で、AWS IoT Fleetwizeに接続した車両から送信されてくるシグナルデータを可視化・統計を行い、最終的にはAmazon Q Appを使って自然言語で車両に故障が発生した時点のデータを問い合わせたり、故障原因の推定を行わせることができるデモを行うものになっていました。
このセッションはワークショップよりもだいぶ短い1時間の内容であるため、必要なAWSリソースはデプロイ済みのAWSアカウントが提供され、そちらで作業を進めていく内容となっていました。
車両データの準備
まず最初に車両データを準備のステップから始まりました。
車両データの生成にはFleet Managerで提供されている車両シミュレータによるデータ生成が使われていました。
Fleetwise Managerは、aws-samplesで公開されているアプリケーションで、AWS IoT Fleetwiseを使用してフリート管理プラットフォームを開発するためのリファレンス実装となっています。
Fleetwise Managerにログインし、車両を作成していきます。
Fleetwise Manager上で車両を作成すると、AWS IoT Fleetwiseのコンソールで車両が確認できました。
Fleet ManagerのUIでデータ収集を行うキャンペーンを選択し、表示されているレコードの左側の三角をクリックすると車両ごとにシミュレータが開始されるようになっています。
車両シミュレータを開始すると、ECSのコンソールで車両シミュレータのECSタスクが実行開始されていることが確認できました。
車両シミュレータが生成した車両データはキャンペーンによってTimestreamに格納されていくのが確認できました。
可視化
車両シミュレータが実行されている間に、GrafanaにログインしてTimestreamデータソースを作成します。
次にダッシュボードを作成します。今回はワークショップで提供されているJSONファイルをインポートして作成しました。
車両シミュレータで生成されたデータを可視化することができました。バッテリーやタイヤの状態がグラフで表示されているようです。
分析
次にQuick Sightでダッシュボードを作成していきました。車両データは構成図の通りQuickSightからAthena経由でアクセス可能な状態になっています。
Grafanaでの可視化は主にリアルタイムデータ分析に主眼が置かれており、こちらは履歴データの分析という位置付けであることの説明がありました。
ここではQuickSightで履歴データを車両ごとに分単位で平均した値を表示する手順を学びました。
余談:ここまででセッションの終了時間が迫ってきていました。肝心のAmazon Qを使うところまでなんとか辿り着きたいので徐々に焦り始めています…
生成AIでの分析
やっと本命のパートに辿り着きました。
Amazon Qのコンソールにアクセスします。こちらもAmazon Q Applicationが既に準備されていました。
このアプリケーションにユーザーを追加すると、指定したメールアドレスにinvitationメールが届くので、記載されているリンクからアクセスポータルにアクセスしてサインアップします。
サインインするとAmazon Q Applicationのchatbotが表示されているので、アクセスしてみます。
Amazon Qのチャット画面が表示されるので、質問を入力してみます。ちなみに質問内容はワークショップドキュメント通りの内容を入力しています。
"Can you provide a detailed summary of the most recent telemetry data for each vehicle, including the values of all parameters recorded in the dataset?"と、最新の車両データの要約について問い合わせると、取得したデータが返されました。
次に車両データに故障診断コード(DTC)が検知されたことに関する分析を問い合わせてみると、分析結果が返ってきました。
"We recently started observing Diagnostic Trouble Codes (DTCs) in our system. Can you analyze the telemetry data to identify any patterns, anomalies, or correlations that might explain the occurrence of these DTCs?"
回答結果には、回答のソースも添付されており確認することができるようになっています。
回答結果が正しいかどうか確認したかったのですが、残念ながらここで時間切れでしたので、回答内容の信頼性については未確認です。
感想
IoT Fleetwiseに関しては過去に携わったプロジェクトで扱ったことがあるのですが、QuickSightやFleet Managerなど利用経験が無いサービスやOSSを体験することができて大変有用でした。また、今回の本題である生成AIで車両データについてのインサイトを得るというところに関して、少し触った程度ではありますが、大きな可能性を感じました。
1時間の短いワークショップセッションということもあり、主要なリソースはデプロイ済みの状態で進められたので、各リソースが具体的にどのような実装になっているのかまでは学ぶことが出来なかったのは残念でしたが、今回のre:Inventでは生成AIに関して大量のアップデートがありましたし、それらも含めて今後も検証を重ねて理解を深めていきたいと思います。